人は生きていく中で、常に「誰か」と関わりながら生きています。
しかし、その「誰か」と接しているのは、外側の自分——つまり、言葉や態度、表情、行動を通して見せている“社会的な自分”です。
他者は私の「内側」を直接は見られない。だから、人との関係はつねに「外側の自分」同士の関係でしかないのです。
■ 他者と関わるということ
他者との関係は、いわば“鏡合わせ”のようなものです。
相手の反応を通して自分を知る。
外側の自分を映す鏡が他者であり、その鏡を通して自分を少しずつ理解していきます。
でも、その鏡は必ずしも正確とは限りません。
相手の価値観や感情によって歪んで映ることもある。
だからこそ、他者を通して見える自分にばかり依存していると、だんだん「本当の自分」がわからなくなってしまうのです。
■ 自分と関わるということ
自分と向き合うとき、私たちは「外側」と「内側」の両方と付き合うことになります。
- 外側の自分は、行動・結果・評価・他者との関係性。
- 内側の自分は、感情・思考・価値観・本音・魂の声。
このふたつの自分は、しばしばズレます。
たとえば「本当は休みたいのに、頑張らなきゃ」と外側で演じてしまうように。
そのズレが大きくなるほど、心のエネルギーは消耗していくのです。
■ なぜ自己理解と自己愛が必要なのか
他者は外側の自分しか見えません。
けれど、自分自身は内側と外側の両方を知っている。
だからこそ、自分の中で調和を取る責任は自分にしかありません。
自己理解とは、内側の声を聴くこと。
自己愛とは、その声を否定せず、やさしく包み込むこと。
この2つがあるからこそ、外側の自分も自然体で輝くことができます。
逆に、内側を無視して外側ばかり整えようとすると、どんなに成功しても満たされない。
本当の安心は、外ではなく“内”からしか生まれないのです。
■ 結論
他者とは外側の自分を通してつきあう。
自分とは内側と外側、両方の自分とつきあう。
だからこそ、自分の内側を理解し、愛することが必要なのです。
それができたとき、他者との関係も、驚くほど穏やかでやさしいものに変わっていきます。
最後に、ひとつだけ。
「自己愛」という言葉は、決して“自分勝手”とは違います。
それは、内側の自分を信頼し、尊重するということ。
その姿勢こそが、他者を本当に大切にできる“愛”の原点なのだと思います。

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